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f値(絞り値)とは?使い方や特性を徹底紹介!

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f値と絞り値は同じ意味ですが、この記事ではf値と書いていこうと思います。
このコンテンツではボケの発生する理由や、適切なf値を撮影のシチュエーション別で紹介していきます。
また当コンテンツのf値はフルサイズをベースにお話しますので、APS-Cの方は1.5倍、マイクロフォーサーズの方は2倍にしてお読みください。

そもそもf値とは何か

f値には大きくみて2つの役割があります
明るさの調整とボケ量の調整です。
この記事では図も入れて説明していきます。

①明るさ調整

f値を簡単にいうとセンサーの前に付いている窓の大きさを表したものだと思ってください。
住まいでも、窓が大きければ外のからの光が多く入り明るくます。逆に窓が小さいと光が全然入らず暗くなります。同じようにセンサーに入る光の調整ができるのがこのf値というものです。

数値を小さくするほど開放状態となり、たくさんの光を取り込むことができますので明るい画像になります。
数値を大きくするほど絞り状態となり、取り込める光の量が少なくなり、暗い画像になります。

②ボケの強さと被写界深度の調整

f値の数値を小さくするほど、ボケが強くなります。
逆に数値を高くするほど、ボケが弱くなります。

説明が拙い文章になってしまいますが…
なぜボケがf値によって変わるのかを簡単に説明すると図のような感じになります。
図でみると、f1.4とf4ではレンズを通過するしてセンサーに届いた時のボケ量が違います。
レンズは、光を取り込んで「一点に集める」ための複雑な形状をしており、光は屈折しながらセンサーに到達します。この一点に集めるレンズの作りにより、光が通過できる穴が小さくなるほど、ピント位置の被写体Aが付近の光と、被写体Bの付近の光の差がなくなりボケ量の差が減っていきます。

f値を設定する際には被写界深度の深さも大切です。
被写界深度は簡単にいうとピントが合っているように見える奥行きの広さです。
被写界深度が浅い状態は、f値が低くピントの前後はピントがあっていないように見える状態
被写界深度が深い状態は、f値が高くピントの前後もピントがあっているように見える状態

写真家の方では滅多にみませんが、動画のポートレート撮影をされている方とかだと、モデルの顔が部分的にぼやけてしまっている作品を見かける時があります。
目にはフォーカスがあってるけど、鼻や耳はぼやっとしているような…。
これはボケ感を意識しすぎてf値を下げた結果、撮影に必要な被写界深度よりも浅い状態になってしまったと言えます。被写体や見せたい箇所のボケ量というのもしっかり意識して撮影することが大切だと思います。

レンズにはそれぞれに解像性能がもっとも発揮されるf値がある

シチュエーション別でのf値についてお話する前に、解像性能についてもふれておきたいと思います。
レンズにはそれぞれにもっとも解像性能を発揮する状態のf8があります。
一般的にはf8-16の間ごろと良くいわれていますが、SIGMAのartの単焦点ですと、f1.4やf2であっても飛び抜けて解像性能が高かったり、LUMIXのSシリーズの単焦点ですと、f8やf12であっても解像性能は低く、ふんわりした印象になったりします。
また、f20やf22の高い数値になると解像力が逆に落ちてしまったりするので注意が必要です。

f値の違いによる見え方(LUMIX S 50mmで撮影)

f1.8 手前のレンズの輪郭がボケてしまっていますし、背景もボケて何がなにやら。
f2.8 こちらも輪郭がボケてしまってますがちょっと背景がでてきました。
f8 輪郭にまだボケがいますが綺麗に出ています。背景もかなり見えている状態です。
f20 輪郭はパキッとしており、背景もかなり浮き出たのではないでしょうか

ボケのつき方によってかなり写真としてのイメージ(使用箇所)が違う感じがします。

シチュエーション別でおすすめのf値

風景撮影 f5.6-11
風景の参考イメージなどをみているとf8をよく見る気がします。
解像力がもっとも発揮されやすい数字なのと、奥行き感凄く強くだすわけではないのであれば無理に強くボカす必要はないので、1枚の写真として綺麗にみえるようf値をある程度高めに設定してあげていいと思います。
また、水場をとる時などでシャッタースピードを遅くしたい時にはNDフィルターとミニ三脚をもっておくといいと思います。

ポートレート撮影 f1.2-5.6
背景と被写体を分離したい時にはf値を大幅にさげてしまうことで、被写体のみに集中できる絵作りをすることができます。また、玉ボケが綺麗かどうかを意識して撮影することも大切です。
ただし、ポートレートであっても背景を含めての雰囲気作りの場合にはf3.5-5.6程度を使用することをお勧めします。

スナップ撮影 f8-10
10と非常に高い数値なのですが、昔の使い捨てカメラは焦点距離32mm,f10でしたので、その感じでとるため程度の理由です。
また、f8は風景撮影で説明した通りです。ただし、夜でシャッタースピードが遅くなり過ぎてしまうような環境の場合にはf値ガッツリ下げて撮影している時も多いです。

夜景撮影 f1.2-5.6
スナップ撮影でも書いた通り暗い上にシャッタースピードが遅くなる時にはf値を下げてしまいましょう。星空を綺麗に撮りたいという時はf値は2.8くらいで十分だと思います。シャッタースピードを8/1秒-30/秒くらい、三脚を必ず使用しましょう。
また、三脚をつけていても、シャッターボタンを押す時に微妙にぶれてしまうケースなどもありますので、タイマーで撮影するのがお勧めです。
4種類のシチュエーションを書かせていただきましたが、どれにも例外はあり、あくまで個人的な意見ですので参考までに。

まとめ

今回はf値について説明させていただきました。
f値はシャッタースピードと並んで写真のイメージを左右する設定の1つです。
上手につかうことで写真の質をあげることができるると思いますので、今回のコンテンツが撮影のヒントになりましたら幸いです。

FIPLMのYODOでした!

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